光明院 奉納 雲龍図 揮毫
去る10月23、24日に京都の東福寺塔頭「光明院」の本堂にて
雲龍図の揮毫(ライブペインティング)をし奉納させていただきました。
photographer: Katsumi Hirabayashi
——-——-——-——-——-——-——-——-——-——-——-——-
奉納後記、以下長文です。よろしければ
——-——-——-——-——-——-——-——-——-——-——-——-
龍には昇竜と降龍があり、龍は天に登り如意宝珠という何でも願いを叶える宝の玉を取って降りてきます。

今回私が描いた龍はその降龍。
どんな願いも思うままに叶え、病を治し、災いを避ける神聖な如意宝珠を持って天から降りてくる龍です。

光明院の美しい波心庭を独り静かに眺める人々、それぞれの心には十人十色の想いがあり、その全てをよき流れにしてくれるのは、、、
私の心に真っ先に浮かんだのはこの降龍の持つ如意宝珠でした。

描くこと意外に生きる術がない自分にとって、この度の光明院個展と奉納という光栄な機会は間違いなく今までの人生最大の一大事。展示後も残る今この瞬間は、まさに私の出世の本懐であり、過去の自分が憧れていた今ここでした。
この日のために今日まで生きて描いて参りましたと言っても決して過言ではない二日間。
そんな超絶胸熱な人生一大事の真最中にもかかわらず、意外にも心はとても穏やかで、冷静。心地よい爽やかな緊張感に包まれながら、不思議なほどに自然体でいることが出来ていました。

一日5時間ほどの作画中も、次々に訪れるお客さんと楽しくお話ししたり笑いあったりと、終始楽しい時間を過ごしながらも、腕と体は自由自在に踊るように龍を描き続けていて、我ながら自分はこんなことが出来るのかと、他人事のように面白く感じていました。

「絵=エネルギー」と信じている私は、そうやって光明院に集まった皆さんと同じ時間と空間を共有しながら頂いた素晴らしい気を、絵のエネルギーに変換し、龍の身体の隅々に含ませて描いていたのだと思います。実際に筆を進める毎にハッとするほどの生命力が溢れてきて、予想以上の雲龍が現れてくる様を感じて自分でも驚くほどでした。
自分が描いている絵に驚くということは、不思議なことの様に聞こえますが、無我夢中になって絵を描くとき、それは誰にでも起こりうることで、例えば座禅や瞑想中に入る意識常態に似て、ふと第三者視点で自分を俯瞰して観ている心の常態と、その後我に返ったときの気づきと同じ感じです。

そんなことを感じたり気づいたりしながら描いていた私の心は終始幸福感に包まれていて、この雲龍図は私1人の能力ではとても描けるものではなく、まさに今日の私に至るまで、支えてくれた縁してくれた皆さんと、この二日間で光明院に集まって同じ空間で過ごした皆さんとの、沢山の愛と笑いの気が集まって現れた現象だなぁなどと、感謝の想いが次から次に湧いてくるという、まさに龍とともに天に居るような至福のイマココの連続でした。

たくさん笑顔とワクワク感と感謝に共鳴するように降りてきた雲龍図。
その手にある如意宝珠は未来永劫、光明院に来られる全ての人のために、まさに私と龍神さんが一緒に天から取ってきた宝珠です。
1人でも多くの方がこの如意宝珠エネルギーを受け取りに、この龍との新たなご縁を結びに、光明院にお越しいただくことになれば本当に嬉しく思います。

そしてご住職の藤田慶水さんはじめ、何十年も光明院とともに人生を過ごし大切に守ってきた優しくて楽しい母のような福の神の皆様方にも、この雲龍図をとても喜んで頂けたことが何よりも嬉しく、同時に今ここの全ての力を出し切れたことに心底ほっとしました。

今年の6月にフリーダムディクショナリーの桑原茂一さんにお声がけいただいて始まったこの度のご縁は、まるで水墨画の滲みのように私の予想を遥かに超えて広がり続け、今までに見たことのない素晴らしい世界を私に教えて頂きました。
私が墨なら桑原さんはそれをどこまでも受け止めて、広げてくださる和紙のような方。
光明院の美しい井戸水で描いたこの雲龍図は、まさに墨(浦正)と水(光明院)と和紙(桑原茂一)が奏でた三位一体の水墨画作品でもあり、改めてこの機会を下さった桑原茂一さんに感謝の思いで一杯です。


そして、幸せなご縁はとめどなく溢れ続けていて、こちらの写真は、偶然光明院にいらっしゃっていた写真家・平林克己さんに撮っていただきました。

平林さんならではの独特の視点で捉えられた一枚の写真からはまるでドラマのような胸に迫る厚みや美しさを感じます。たくさんの作品集もどれも素晴らしく、世界で活躍される平林さんは来月27日から光明院で個展をされます。
また京都に行くご縁ができて私も今から楽しみです^^

こちらは平林さんに撮っていただいた写真です。感謝感激!
いただいた写真を見ながら、最近7キロの減量に成功していたことにしみじみと嬉しくなった今ここ(笑)
まさに如意宝珠を得た心地でした(笑)

🐲😊
合掌🙏
浦正水墨画展 2021 10/1~31 京都

[ こころの動物たち / 楽・覚・和・猛・遊・幽 ]

freedom dictionary exhibition Kyoto
企画:桑原茂一

◆場所:東福寺塔頭 光明院
◆期間:10/1(金)〜10/31(日)
◆時間:午前7時〜日没
(無休)
◆拝観料:¥300​​​​​​​

You may also like

Back to Top